ＣＨベイシュウ゛ェル

アンリ３世の君臨下、ベイシュヴェルは初代デペルノン侯爵の封地でした。フランス海軍提督であった彼の力は偉大で、言い伝えによると、ジロンド河を船行する船は提督への敬意を表すため、帆を下げてシャトーの前を通過したとも言われています。「帆を下げよ。」という意味の「ベス・ヴォワル」が転じてベイシュヴェルと呼ばれるようになりました。シャトーの紋章は酒神ディオニソス（＝バッカス）に仕えるワインの番人グリュップスの船首像を配した船がシンボルとなっています。古くは中世の頃から、CHベイシュヴェルを手にした数々の高名な所有者たちが最良の区画を地道に買い集め、数世紀にわたって伝統を守り抜いてきました。この伝統を尊重しつつ、著名な醸造学者エミール・ペイノー博士の指導のもと、土壌改良、醸造設備の一新などに注力するなど現代の手法を織り交ぜることで、高貴でエレガントなCHベイシュヴェルが誕生します。フローラルで、ブルーベリーや赤や黒系果実のノートを醸し出しています。適度にアロマティック、エレガント、ミディアムボディ、典型的なベイシュベルのスタイルながらも、高めのタンニン、よりしっかりとしたストラクチャーになっています。